資産の分け方:生活防衛資金とリスク資産
山崎元っぽく。
資産全体をリスクに晒してよい資産(リスク資産)とリスクに晒されたくない資産(無リスク資産)の2つに分ける。
a.リスク資産は1年で最悪半分になる。
b.無リスク資産は(インフレや金利はあるが)増減しない。
以上の2点を前提に、好きなように金額を割り振る。ここ重要。自分のリスク許容度の問題なので慎重に考える。リスク資産は全額オールカントリーにでも突っ込んでおく。これは簡単。
無リスク資産をさらに2つに分ける。
c.生活防衛資金として流動性を確保して準備しておく(近所の銀行の普通預金でOK。なんならタンス預金でもかまわない)好きな額で。
d.残りを金利の良さそうな定期預金か個人向け国債(変動10年)に全額突っ込んでおく。
要するに生活防衛資金とか聞こえのよい単語を作り出しているけれども、今すぐに必要なお金、土日を待っていられないお金、今すぐに払わなければならないお金を固定資産でなく流動資産で持っておかねばたちまち行き詰まってしまうよ、ということなのだ。
ちょっとシミュレーションしてみますよ。
40歳です。年収500万円です。資産は3000万円です。
シミュレーションその1(生活防衛資金も無リスク資産に含む場合)
1500万円をリスク資産としてオルカンに突っ込みます。
年収と同じ額の500万円を生活防衛資金としてゆうちょ銀行に預けておきます。
残り1000万円で個人向け国債(変動10年)を買いました。
なので、リスク資産と無リスク資産の比率は50:50です。
このときのリターンは5.4%でリスクは9.2%です。
翌年リーマン級のショックが起きて、オルカンが半分の750万円に減りました。
ゆうちょ銀行と国債は無傷で残って1500万円のままです。
リスク資産と無リスク資産の比率は25:50になりました。
資産総額は2250万円になりました。
シミュレーションその2(生活防衛資金を無リスク資産に含まない場合)
生活防衛資金として500万円をゆうちょ銀行に預けましたが、これはポートフォリオから除きます。なので、残りは2500万円です。
1500万円をリスク資産としてオルカンに突っ込みます。
残り1000万円で個人向け国債(変動10年)を買いました。
なので、リスク資産と無リスク資産の比率は75:50です。
このときのリターンは6.4%でリスクは11.1%です。
翌年リーマン級のショックが起きて、オルカンが半分の750万円に減りました。
個人向け国債は無傷で残って1000万円のままです。
リスク資産と無リスク資産の比率は50:75になりました。
資産総額は1750万円になりましたが、生活防衛資金としてとっておきの500万も無傷です。
というわけで、リスクとリターンが変わっても、資産総額は変わらない。シミュレーションその2ではリスクは11.1%あって、ちょっとそこまでリスクは取れないなぁと感じても資産総額で考えれば、シミュレーションその1のリスク9.2%と同じ。
つまり、生活防衛資金を無リスク資産に含もうが含みまいが、たどり着く場所は同じなので、正しいリスクを計算するためにも、生活防衛金と無リスク資産は分けないで計算した方が望ましい。
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